ゴミ問題

SDGs 海外の取り組み

世界が抱えるゴミ問題とは?環境負荷を減らす取り組みを解説

普段の生活でゴミは必ず発生してしまいます。

今、世界中でますます増え続けるごみが、生態系と環境に深刻な影響を与えています。

しかし持続可能な社会の構築を目指すためには、ゴミ問題の解決策を理解することが不可欠です。

この記事では、世界のゴミ問題の現状と、環境負荷を軽減するための取り組みについて解説します。

社会化するゴミ問題とは?

garbage,problem

私たちの生活は便利で豊かになった反面、「大量生産・消費・廃棄」のサイクルが生まれました。

このため使い捨ての感覚が主流となり、日々大量のゴミを排出しています。

一方焼却し埋め立てされるゴミは、埋立地が不足してきました。

焼却以外に投棄されるゴミも増えているため、海や川、山などの環境汚染・破壊にも繋がっています。

とくに途上国や新興国では、経済発展を優先するため環境汚染が深刻化しています。

このように増え続けるゴミ問題が社会化している今、改善する努力が求められています。

ゴミ問題の種類について

現在問題となっているゴミ問題は、いくつかの種類に分かれますのでご紹介します。

  • 生活ゴミの処分問題

普段の生活から排出される、し尿を含む生ゴミを適切に収集・処分しない場合、悪臭や菌の繁殖、感染症の原因となります。

  • 不法投棄による汚染

山間部などで頻発する不法投棄は、有害物質が雨などで流れ出し水質・土壌汚染の原因となることがあります。

  • 海洋ゴミによる問題

海に廃棄されたプラスチックが流れ込み、何千年単位で海洋生物の生態系に悪影響を及ぼします。

  • ゴミ回収・処分問題

ゴミの埋立地の容量は限界に近いため、新たな埋立地を作る場合、山を切り崩すなど自然環境の破壊に繋がります。

また、ゴミ処分場を新設・移転する際に敷地近隣の住民の方とトラブルになるケースもあります。

世界が抱えるゴミ問題の現状

ゴミ問題改善のためには、まず現状を知ることが大切です。

世界や日本の現状を確認してみましょう。

  • 世界のゴミ問題の現状

イギリスの情報機関「Verisk Maplecroft」では、2019年の世界のゴミ排出量を発表しました。

世界の都市部での廃棄量 : 約21億トン/年

リサイクル : 約3億2千万トン(16%)

持続不可能な方法での廃棄 : 約9億5千万トン(46%)

また、排出量の国別ランキングでは

1位 : 中国 2位 : インド 3位 : アメリカ

8位 : 日本

という結果でした。

世界で廃棄されているゴミの約半分が、持続不可能な方法で棄てられている現状を覚えておく必要があります。

  • 日本のゴミ問題の現状

2020年度、環境省が発表した日本のゴミ排出量は以下の総量となります。

一般廃棄物の総排出量(家庭ごみなど) : 4,167万トン

この排出量は東京ドーム約110杯分、1人1日あたり約1kgのゴミを排出している計算になります。

ゴミを減らす取り組みについて

増え続けるゴミ問題を改善できるよう、国内でゴミを減らす取り組みが実施されています。

4Rと呼ばれるこの取り組みでは、以下の項目を推進しています。

1. Reduce(リデュース)

長く使えるものを選ぶ、詰め替えボトルを利用するなどゴミを減らし、出さない工夫をすること。

2. Reuse(リユース)

使用したものを他の用途で使用するなど、資源を大切にしゴミを減らすこと。

3. Recycle(リサイクル)

使い終えたものを資源や修理し別の用途に使うこと。

4. Refuse(リフューズ)

ゴミの原因となる無駄なものを買わない、もらわないこと。

このように4Rでは、資源を繰り返し利用しゴミを出さないことで、ゴミ全体の排出量を減らすことに繋がります。

4Rは、ゴミ問題改善の取り組みとして各企業・家庭での推進が求められています。

ゴミ問題とSDGsの関係は?

sdgs

世界のゴミ問題の解決に向けて、持続可能な社会を目指すSDGsでは次の4つの目標を掲げています。

目標12 : つくる責任 つかう責任

現在の大量生産・消費の結果生み出される大量廃棄を見直すため「つくる」側と「つかう」側の関係を見直しましょう。という目標です。

目標13 : 気候変動に具体的な対策を

増え続けるゴミは、世界的な気温上昇や洪水・干ばつなどの異常気象を引き起こしています。

このため具体的な対策が求められています。

目標14 : 海の豊かさを守ろう

海に流出する海洋プラスチックは、分解されず数百〜数千年かけて海を漂います。

海の環境や海洋生物の生態系を守るため、プラスチックごみを減らす取り組みが必要です。

目標15 : 陸の豊かさも守ろう

増え続けるゴミは山での不法投棄やポイ捨てなどで生態系への影響や、山火事に繋がる場合があります。

ゴミを持ち帰るなど、森林の豊かさを守る取り組みを進めることが大切です。

このようにゴミ問題とSDGsは密接な関わりをもっていることが分かります。

それぞれの目標ごとに解決すべきゴミ問題は存在していますので、問題改善に向けた取り組みを進めていくことが大切です。

ゴミ問題から環境問題解決に向けて

ゴミを増やさず、モノを大切にする4Rは個人・企業間の取り組みとして推進されています。

SDGsで掲げられたそれぞれの目標ごとに、ゴミ問題解決に向けた環境施策を実行することが大切です。

合同会社ELEMUSは、愛知県三河地域で原木・木片を「木粉」に加工し、バイオプラスチックなど海洋プラスチック問題解決に向けた事業を展開しています。

お住まいの地域で採れる原木や木片、間伐材の有効活用をご検討の際は、是非ELEMUSにご相談ください。

まとめ

今回は世界で起きているゴミ問題の現状や、環境負荷を減らす取り組みを解説しました。

増え続けるゴミ問題は、世界共通の課題であることをご紹介しました。

また、ゴミ問題改善に向けた4Rの行動指針を参考に、ゴミを増やさない取り組みを推進することが大切でした。

持続可能な社会を目指すSDGs目標達成に向けて、ゴミ問題解決に取り組んでいきましょう。

お気軽にお問い合わせください

-SDGs, 海外の取り組み
-, , ,