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途上国の経済発展と環境問題の関係は?SDGsでの取り組み

地球上で自然が残る地域は、じつは途上国に集中しているのをご存知でしょうか?

しかし途上国では自国の経済発展を優先する反面、森林の伐採や環境汚染が深刻化している現状があります。

本記事では途上国の経済発展と環境問題の関係を調査し、SDGsでの改善への取り組みをご紹介します。

途上国の問題点とは?

developing countries

途上国は経済政策の拡大・発展が急務である一方で、乱開発による気候変動、環境汚染や生態系の破壊、資源が尽きるなどさまざまな問題を抱えています。

しかし爆発的に増える人口を賄うためには、一定の成長率を継続する必要があります。

途上国に向けたSDGs

こうした途上国特有の経済の発展と環境問題の関係は「分けて考える」必要があるため、SDGsでは関係各国に協力・支援を呼びかけています。

SDGs目標8 : 働きがいも経済成長も

SDGsは持続可能な社会を目指し、世界中で起きるあらゆる問題の解決に向けた取り組みを実行するため2015年に採択されました。

現在世界で認識されている問題について、17の目標・169のターゲットを設定し問題改善に向け個別に取り組んでいます。

このうち8番目の目標「働きがいも経済成長も」ではおもに途上国の経済活動と環境問題に関しての記載があります。

おもな内容は以下の通りです。

  • 各国の状況ごとに目標値を設定し、「最低年率7%」の成長率を維持する。
  • 2030年までに生産・消費の効率の改善、先進国指導のもと安定した10年単位の計画を策定する。
  • 後発開発途上国の貿易支援(EIF)を通じ開発途上国、とくに後発開発途上国の支援策を強化する。

後発開発途上国とは、途上国の中でもとくに開発が遅れている国々で、経済的に貧しく教育制度や資金が不足しています。

また、これらの国々は生産効率が低いことや森林伐採・乱開発など数々の環境問題も抱えています。

世界全体の平均経済成長率は3%ですが、後発開発途上国の目標は7%と実現には高いハードルが設けられていますが、一方で緊急性を要する意味でもあります。

このためSDGsでは先進国に働きかけ、途上国への積極的な支援を呼びかけています。

後発開発途上国の貧困・環境問題の現状について

Environment issues

後発開発途上国(通称 : LDC)は「途上国の中でも開発が遅れた国」を意味し、2018年の調査では47カ国が指定されています。

これらの国々がもつ貧困・環境問題の現状をご紹介します。

南アフリカ

じつは後発開発途上国47カ国のうち、アフリカ・サハラ砂漠より南に集中しその数33カ国にも登ります。

これらの国々では、人口増加に伴い唯一の資源である森林の過剰な伐採や焼畑農業の乱発などで森林の消失が加速しています。

このため気候変動による干ばつ・洪水が頻発し、更に貧困が広がる状況に陥っています。

アジア地域

東南アジアを中心に、アジア地域では9カ国が後発開発途上国に指定されています。

これらの地域では産業発展による汚染や農地開発の乱発による森林破壊などの問題が起きています。

このように後発開発途上国では「貧困のため大家族化」する傾向があり、急激な人口増加に対応するため自然環境を破壊するスパイラルに陥っている国が多いと言われています。

結果として貧困が経済発展を妨げている状況が指摘されているのです。

途上国へのSDGsの取り組み

経済発展と環境問題という、途上国が抱える問題を解決に導くSDGsの取り組みについてご紹介します。

経済・環境を分断する「10ヵ年計画」

途上国が生産する森林伐採による木材・農産物は世界で消費されているため、食料・エネルギーを大量に消費する先進国にも責任があると言えます。

このため2012年の地球サミットでは先進国が主導し途上国の問題解決を図る「持続可能な消費と生産に関する10カ年計画枠組み」が採択されました。

これは公共調達・消費者情報・ライフスタイル・教育など項目別に技術や資金を提供し、途上国の低炭素社会を支援する取り組みです。

後発開発途上国を貿易で支援

途上国の大きな問題のひとつに、市場や人材、インフラ、生産能力など国際的な競争力が不足しているため大きな産業がないという問題があります。

このためSDGsでは後発開発途上国を貿易の分野で支援するEIF(Enhanced Integrated Framework)を用意しました。

これは後発開発途上国へ資金・計画・人材育成などを提供し、輸出増加や貿易相手国を増やすなど高い成果をあげています。

このように先進国が主導になり、途上国の経済発展、環境に対する取り組みが行われています。

今後も低炭素社会を目指す支援は続いて行くでしょう。

低炭素社会の実現に向けて

SDGsでは低炭素社会の実現に向け、途上国を支援し経済発展や環境問題解決への取り組みを続けています。

日本では地域の素材を活かしカーボンフリー実現に向けた事業も始まっています。

合同会社ELEMUSは、愛知県三河地域で原木・木片を「木粉」に加工し、バイオプラスチックに加工するなど海洋プラスチック問題解決に向けた事業を展開しています。

お住まいの地域で採れる原木や木片、間伐材の有効活用をご検討の際は、是非ELEMUSにご相談ください。

まとめ

今回は、途上国の課題を調査し、SDGsでの改善への取り組みをご紹介しました。

途上国・後発開発途上国の経済・環境に関する問題点では、人口増加に対する経済や環境の悪化が原因であることを解説しました。

しかし10ケ年計画やSDGsの取り組みにより、経済発展とともに環境問題改善に向けた支援も効果を上げていました。

途上国の発展とともに、サスティナブルな社会づくりを目指していきましょう。

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