ブルーカーボン

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ブルーカーボンとは?SDGsの脱炭素化に役立つ理由を解説

ブルーカーボンをご存知でしょうか?

持続可能な社会を目指すSDGsでは、脱炭素化に向けた取り組みとして「ブルーカーボン」の効果が注目されています。

ブルーカーボンは海藻など海洋生物はCO2を吸収する能力があり、脱炭素化を目指すうえで貴重な有機炭素化合物と言われています。

本記事では、SDGsで掲げる脱炭素化への目標に、ブルーカーボンが役立つ理由について解説します。

未来へ繋ぐ「ブルーカーボン」とは?

blue carbon

ブルーカーボンとは、海藻をはじめとした海洋植物が光合成をする際に、おもに大気中から海水に溶け出した二酸化炭素(CO2)を吸収し作り出される有機炭素化合物のことです。

ブルーカーボンを生成する海洋植物のことを「ブルーカーボン生態系」と呼びます。

ブルーカーボン生態系の生息地域は、おもに以下の場所になります。

[ブルーカーボン生態系]

・マングローブ林・藻場・干潟など

基本的に、マングローブは熱帯系の海に生息しているため、日本海側では藻場・干潟など浅瀬の海域が中心となります。

ブルーカーボンがもつCO2吸収能力は高く、脱炭素化を目指すSDGsの各国の取り組みでも注目されています。

SDGsの脱炭素化に役立つ理由

de-carbonization

SDGsは2015年国連サミットで採択された宣言で、持続可能な社会を目指し17の目標が掲げられました。

これらは2030年を期限とし、現在各国で目標達成に向け取り組みを続けています。

ここではブルーカーボンが、SDGsの脱炭素化に役立つ理由をご紹介します。

目標14 : 海の豊かさを守ろう

SDGs14番目の取り組み、海の豊かさを守るためにブルーカーが貢献している内容は以下になります。

  • 水質浄化の働き

例えば藻場では、次のような働きで水質を浄化しています。

[透明度を高める]

海水中に含まれる懸濁物質を吸収し、透明化し光合成の反応率を高めます。

[赤潮の発生を防ぐ]

河川から海へ流れ込む肥料に含まれる、窒素・リンを吸収し海水が富栄養化するのを防ぎます。

このため植物プランクトンが大量発生する赤潮の発生を防ぎ、海洋生物を守る効果があります。

[光合成で酸素を供給]

ブルーカーボンでは葉緑体が光合成を行い、以下の化学反応酸素を生成します。

水(H2O)・二酸化炭素(CO2)

→ 酸素(O2)・有機炭素化合物(ブルーカーボン)

このようにブルーカーボンの働きにより、海水・大気中に酸素(O2)を供給することで海洋、陸上の生態系を支えています。

  • 海洋生物の維持

ブルーカーボン生態系は、葉の周辺に生息する海洋生物の住処や産卵の場としてその多様性の維持に貢献しています。

また、藻場をつくる海藻類は魚介類の餌としてこれらを養うことや波浪を抑えるなど海洋生物を守る働きを提供しています。

目標13 : 気候変動に具体的な対策を

SDGs13番目の取り組み、気候変動に対する対策としてブルーカーボンの役割をご紹介します。

[地球温暖化への対策]

世界の平均気温は過去200年間の近代化に伴い上昇を続けています。

この傾向が続けば地球規模での生態系が破壊される恐れがあると言われています。

[カーボンニュートラル宣言]

地球温暖化を引き起こす「温室効果ガス」は、大半が二酸化炭素(CO2)で構成されています。

カーボンニュートラル宣言では、2050年までに人為的に排出するCO2と自然の働きなどによるCO2吸収量を同等にし、CO2排出量を実質的にゼロとすることを宣言しました。

[ブルーカーボンの優れた特性]

ブルーカーボンの光合成によるCO2吸収能力は非常に高く、年間のCO2排出量の約30%を吸収し、酸素に変える働きを提供しています。

また、比較的浅海底の泥にブルーカーボンは貯蔵され、周囲は無酸素の状態のため化学反応が起きず数千年単位で貯蔵される特性もあります。

このように2つの特性から、ブルーカーボンは高いCO2吸収の方法として脱炭素化に貢献しています。

サスティナブル社会に向けて

脱炭素化を目指すSDGsでは、地球温暖化を防ぐCO2削減に向けた取り組みを実施しています。

ブルーカーボンの優れた特性は、世界の国々で実践が始まっています。

合同会社ELEMUSは、愛知県三河地域で原木・木片を「木粉」に加工し、バイオプラスチックに加工するなど海洋プラスチック問題解決に向けた事業を展開しています。

お住まいの地域で採れる原木や木片、間伐材の有効活用をご検討の際は、是非ELEMUSにご相談ください。

まとめ

今回は、SDGsで掲げる持続可能な社会を目指す目標に、ブルーカーボンが役立つ理由について解説しました。

ブルーカーボンの優れたCO2吸収力を活用し、脱炭素化に向けた取り組みを進めていきましょう。

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