日本の取り組み 森林問題

クマ被害の原因に環境問題が?!私たちのすぐ近くでとんでもないことが・・?!(前編)

最近、クマによる人身被害のニュースが増え、過去最多のペースで被害が報告されています。この問題は、私たちの身近なものになっていて、とても深刻な状況です。

クマ対策のために、「クマ鈴を持ちましょう!」などと各地で呼びかけがありますが、果たしてどれだけの効果があるのでしょうか。

2023年新語・流行語にノミネートされた「アーバンベア」(都市型のクマ)という言葉は、街へクマが出没することが増えたことで、注目をあびました。

クマの世界にも順位があり、せっかくエサをみつけても、弱いクマが強いクマに食べ物をゆずります。弱いクマは、エサを探しに街へ行くため、アーバンベアと言われています。

本来クマは、人目にかくれて生活する動物でした。しかし、人間の生活が進化したのと同じように、クマも進化し、人間がだす音や光に慣れてきました。

2008年から2023年までの、クマ被害者数を、環境省HPデータからまとめました。

  【2008年~2023年10月末 クマ被害人数

2023年は10月末にもかかわらず、過去最多のクマ被害人数を記録しました。

またクマ捕獲数は、15年前より2倍以上に増えています。

昔とは違い、想像以上にクマの生息域は人間界へ近づいているのです。

クマ被害の原因について、独自で調べたところ、複合的な環境問題が背景にあることがわかりました。

まずは、1つ目の環境問題について解説していこうと思います。

クマ出没の原因は、どんぐりの不作が原因のひとつ!

クマが出没する都道府県の行政機関では、山のどんぐりが不作になると、クマ出没に対しての注意喚起がおこなわれます。

どんぐりが不作になると、クマは山でじゅうぶんな食料を得られません。

そのため、人間の生活圏に出没して食べ物を探すようになり、人身被害が増加します。

 実際に、どんぐりが不作の2019年・2020年は、クマによる被害人数が多いです。

しかし、原因はどんぐりの不作だけではありません。

クマも進化している!現代っこのクマが食べる物とは?!

クマは季節によって食べる物が違います。そして、クマも人間と同じで、食べ物の好みが個々に違います。

球根が好きなクマ、鯉が好きなクマ、はちみつが好きなクマ。そして、ジュースが好きなクマ。クマにとって人間のゴミはごちそうです。

現代のクマは、人間の生活や環境に合わせて、食べ物の好みも変わってきています。

近年のキャンプブームで、クマの生息域周辺でバーべーキューをする機会が増えました。クマは嗅覚や聴覚が発達しているため、人間が出すニオイや音にも敏感に反応します。山奥でのバーベキューは、無防備な状態でクマを引き寄せているのです。

 クマは学習能力が高いため、人間の存在に慣れると、存在を消しながら静かに歩き、人の声や音などで逃げなくなります。人間は、暗闇に黒いクマがいてもわかりません。

人間が出したゴミの味をクマがいちど覚えると、エサを求めて何度も同じ場所へやってきます。

 人間はクマの生息域へ行くのであれば、人間が出したゴミを食べられないような頑丈なゴミ箱を設置する。キャンプ場は、柵で囲うなどして、人間がクマと共存するために工夫することが大切です。

クマについて解明できていないことは多々あります。

しかし、クマ出没の原因は、人間がつくりだした環境問題が大きく関わっています。

次回以降は、その環境問題について解説していきます。

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